ヴィンランド・サガの21巻が発売されたのでキンドルで買って読みました!
まずは20巻のおさらいをしてから、21巻の内容について触れていきます。
ヴィンランド・サガ 20巻のおさらい
ガルムはヴァグンの頭を持ってフローキの元に戻ります。しかしフローキはトルケルが獲物を横取りされて怒っていることを知り、その原因であるガルムを責めて牢屋にぶち込みます。牢屋にはエイナル・レイフ・グズリーズたちも投獄されていました。
一方トルフィンはギョロ目と合流し、エイナル達がガルムによって連れ去られたことを知ります。ヨムスボルグへ助けにいけば、人を殺さなけらばならないかもしれない。そう迷うトルフィンですが、ギョロ目に説得され救出に向かうことになります。
ガルムをトルケルに差し出して和解を申し出たフローキでしたが、トルケルは喧嘩ならもう何だっていいんだ、と使者を追い返されます。ガルムはトルケルと一騎打ちすることになり、互角に渡り合うという達人ぶりを発揮。
エイナルたちはバルドル(フローキの孫)によって牢屋から助け出され、井戸の抜け道を通って外に出ます。しかし、グズリーズだけは兵士に足止めを喰らい、バルドルと中に残る羽目に。
トルケルはガルムとの一騎打ち後、前線に出ますが重度の火傷を負わされ野営地に連れ戻されます。そこにトルフィンが到着。グズリーズがまだ城の中に取り残されていることを知り・・
ここまでが20巻の大まかな話。
では21巻!
21巻の内容
エイナルはトルケルに戦闘をやめてもらうように頼みますが、聞く耳持たず。その際、左腕のロンゲはエイナルがどうやって城から脱出したのか怪しみ、シグルドを密偵につけてトルフィン達が井戸の抜け穴を使用するところを発見します。
トルフィンはバルドルの召使いに助けられて井戸から城の中へ無事侵入しますが、シグルド達は井戸を出たところで見つかって城の兵士たちと戦闘になります。
その頃ガルムが城壁の外にふらっと現れ、槍を忘れたから返してくれと城の中に飛び込んでいきます。
バルドルの召使いが警備の兵士を引きつけ、その間にトルフィンはバルドルの部屋に入ることに成功。その間、シグルドは井戸から野営地へ戻ることがかなわず、小屋に火をつけてトルケル軍に合図を送ります。
トルフィンとバルドルは互いの考えを伝え合い、お互いヨームの頭領になどなりたくないと確認。そんな時にフローキが入ってきますが、激昂したトルフィンに指を切られます。剣を振り下ろす間際、バルドルがフローキに飛びついて殺すなら自分をと懇願。トルフィンは自分を取り戻し、剣を真っ二つに折って復讐をやめます。
井戸から脱出を試みようとしたトルフィン達ですが、井戸は兵士たちによって埋められていました。そこでバルドルの提案で、バルドルを「人質」にとり、門を開けさせることにします。そして、一緒に連れて行って欲しいと頼まれます。
こんな小さいバルドルまでもが「ここではないどこかに」と思っていることを知り、トルフィンは戦争も奴隷もない平和な国の必要性をさらに強く感じたように見えます。
人質にして脱出!大計画を実行している最中、シグルド達とガルムが現場に合流。シグルドはガルムに殺されかけますが、トルフィンが助けに入ります。
シグルド達は門を開けることに成功し、トルケル軍が門へと走ってきます。トルフィンはガルムとの戦闘が続き・・
とこんな感じ。相変わらずいいところで終わるんですよね!
感想
シグルド、自分探しする?
奴隷になってからのシグルドは、いまだガチャガチャした小悪党感はありますが、どうにも憎めない感じ。
手下だと思っていた友達のデブくんが最近良いアドバイスをするんですよね〜。「シグやんが本当に望んでいることをしなよ」といわれ、シグルドはちょっと自問し始めます。
父親の影を追っていたシグルドが自分のために生き始めるのでしょうか。トルフィン達の仲間にはならなそうな気がしますが、なんか嫌いになれないシグやん。
最後も仕方なしではありますが共同戦線張りますし。トルケルの大将が気まぐれすぎるんで、敵と味方が結構混乱するのが大変ですね。。たまにあれ〜これ今誰が敵?とかなります。
グズリーズ、やっぱトルフィンラブ?
そしてグズリーズの感情にもやっと変化が。常に頬が赤らんでいるのでよく分かりませんでしたが、トルフィンが助けにきたことに対し強い好意を覚えたようですね。
顔を赤らめる時は顔全部が真っ赤になるんですか。分かりました!
なんか初登場から比べるとちょっとずつ可愛くなってませんか?主要キャラに女っ気が少ないので、良いですよ〜。
ん・・ヒルド・・?まだ影薄いんですよねぇ。フローキへの復讐を踏みとどまったトルフィンを見て、何か思うところがありそうでした。
トルフィンは不殺を貫けるか
20巻でトルフィンは、フローキに会ったら自分がどうなるか分からないと呟いていました。その通り、自分を見失い復讐にかられます。
ここで復讐を思い留まったのはバルドルのおかげですが、ここで踏みとどまれたことでまた殺し合いの螺旋に戻らずに済みました。
21巻の表紙はフローキを切りつけるシーンのものじゃないでしょうか。怒りに飲み込まれているトルフィンの顔が不穏でしたね。
ガルムくんは完全にイッちゃってますが、槍の達人なのは相変わらず。殺して欲しい男と、殺したくない男の決着はまだまだつかないんじゃないかな〜。ガルムに関してはまだまだ語ることがありそう。
あとがき
ヴィンランド・サガは毎話丁寧に描くので、物語の進行は遅いですけどその分しっかり惹きこまれますね〜。
次巻も楽しみです!